※まだ続きの講義を受けていない為、しばらくペアレントトレーニングシリーズはお休みします。
理科の先生にもらってきたヒマワリのタネ。
「お父さん、お庭に埋めてもいい?」
キューリくんが主人に頼み込んでいる。
「そうだなー、理科の観察ノートにも日記が書けるし…いいよ!」
観察ノートとは理科の時間に先生に提出する、『何か理科的な発見があった時にそれを記し、そして学校のお友だちに発表する』ノートのこと。
キューリくんの学校では2年生から理科の授業があるのだ。
「そのかわり毎日お水をあげなきゃだめなんだよ?」
「うん、知ってる。できるよ!」
鼻息荒いキューリくん。
早速、特に腐葉土を混ぜ込んだものではなくて、野良の状態の庭の土の中にヒマワリのタネを埋めた。
出てくるかな。どうかな?と毎日楽しみに朝と夕にお水をあげていたキューリくん。
ところが全然出てこない。一週間経っても出てこないのだ。
私がヒマワリを育てたのなんて30年以上前の話だし、どういうタイムテーブルを元に成長していくのなんてすっかり忘れている。
ヒマワリよ、君は青い空を見上げることなく、土の中に帰って行ってしまうというのか。
そう諦めていた10日目。フタバを開きヒマワリが顔を出していた。
「わあ!」とか感動の声をキューリくんが上げるのかと思いつつ、彼は早速定規を筆箱から持ってきて、茎の長さ、フタバの大きさ、色、触った感じなどをチェックし、メモを取っている。
意外と冷静、やることはキッチリやるタイプなのだろうか。その割に遊んだ後お片付けができないわけだが。
そして昨日、ヒマワリがぽっこり顔を出したことに気を良くしたのか、「お母さん、ヒマワリ畑を作っていい?」と尋ねられる。
家には猫の額以下の庭が小ぢんまりと付いているのだけれど、その一部を使ってヒマワリ畑を作りたいと張り切っているのだ。
まあヒマワリって一年草だし、増殖するおそれもないのでいいか、と許可を出すことにする。
早速近所のホームセンターにヒマワリのタネを買いに行くキューリくんと主人だった。
ところが帰ってきた彼らの手には、ヒマワリのタネ以外にも数種類のお花のタネと、そして白いプランター4つあったのだ。
「東西南北にプランターを置いて、その成長の違いを見るの」
どうやらプランター実験は、ヒマワリとは違う種類のお花でするらしい。それにしてもすげー本格的じゃねーか。
そういうことだったら、多少家を散らかしてもまあいいかと目をつぶるか。
いや、教育上、そういうわけにはいかんのだが。