『夏休みの思い出』という作文は結局作文用紙に144枚書いたキューリくんなのであるけれど、実は現在取り掛かっている別の作文があり、それは博物館を訪れた校外学習のことを描いたものである。現在124枚目。
図鑑を眺めることが好きで特に読書家ではない彼が、なぜこんな膨大な量の作文を書くようになったのかはよく分からないところだけれど、本人曰くとにかく筆をすすめるのが楽しくて仕方がない、ということだ。
大人が(私が)百枚越えの作品を書く時、最終的には拷問のように苦しんで書き上げるものだけれど、キューリくんには筆の衰えがない。確かにノンフィクションなので、遭遇した出来事をただ並べているだけかもしれない、その事実を追っていくだけなのかもしれないので、ネタが尽きるということはないのだろうが。
ところで今彼が書いている原稿は是非今日中に仕上げないとならない。というのも、おそらく休み明けは先日の運動会のことを書かされるはずなので、頑張ってフィニッシュを迎えなければ、というところである。運動会の作文もまた、長い作品になるのだろうし。
一方、作文ばかりに時間を取られて、他の勉強が疎かになっていることは否めない。キューリくんの学校は進度がはやいので、親が補習してあげるべきなのだけれど、それが2学期に入って全くできていない。かといって、楽しそうに作文を書いているキューリくんから原稿用紙を取り上げるのも、正解とはいえないし悩ましい。
それにしても教科の好き嫌いに隔たりがあるのは(さらに教科の中でもまた好き嫌いがあるらしい)、やはりADHD児だからなのだろうか。作文は好きだけれど漢字練習は嫌い。ひっ算の式を書いて答えを出すのが苦手(頭の中ではできる)。
こういった隔たりというのは、年を重ねればなくなってくるものなのだろうか。それとも相変わらず、ある分野は突出して、ある分野はいわゆる平均以下だったりするのだろうか。
まあ未来は予測できないけれど、はっきり言えることは半年後にはキューリくんは3年生ということである。