登園拒否 その2

私はキューリくんが登園拒否することに対して、あまり心配はしていなかった。

というのも自分自身、幼稚園と中学校の時にそれぞれ登園拒否、登校拒否をしていたので、なんとかなることを知っていたからだ。

それよりもまずは、保育園側はこの事実を知っていたのか。知っても知らずも、この今の状態をどのように処理するのか、相手の親には知らせるのか、というところが気になった。

私は鬱でしんどいという理由もあったがまずはキューリくんの登園拒否の理由を電話で伝える。担任は把握していなかったらしく、「申し訳ありません」を何度か繰り返しただけ。

「キューリくんをこんな状態にして、向こうの親御さんたち(二人の男子から暴力を振るわれていた)には連絡しないんですか?」

とここで、信じられない一言が担任からは飛び出した。

「キューリくんがケガをしない限り、特にお伝えしようとは考えていません」

何だと?キューリくんの心の見えない傷は放置するってことじゃねえのかよ。お前教育者として何か間違ってるんじゃないの?

鬱だというのにその時ばかりは、頭に血がカーっと上ったのを覚えている。

話にならないので電話を切り、主人にすぐ報告をする。

すると主人は「直接保育園に行って話をした方がよさそうだね」と静かに提案してきた。

彼の穏やかな声に触れて冷静さを取り戻す。

保育園まで一人自転車を飛ばし、突入しようとしていた逆巻く私の心をなだめてくれたのだ。

その日の夜、保育園は七時半までなのでもう一度電話をし、主人が退社後に面接の約束を取り付ける。

留守番させるわけにはいかないので、保育園にはキューリくんも連れて行く。

キューリくんは延長保育といって、通常保育とは別料金で見てもらえる子どもたちの部屋へ、楽しそうにまぎれていった。

さあ、いよいよ話し合いがはじまるわけだけれど、園長先生と学年主任の先生がこちらへ向き合い、肝心の担任がいない。

「相沢先生はいらっしゃらないんですか?」

「今日はもう帰りました」

開いた口がふさがらないとはこのことだ。

お前のクラスで起こっている問題じゃないの?

お前が現場の人間なんだから、こんな保育園のお偉いさん並べられても、話になんねえっつうの。

この日だけでなく、その後4回ほど話し合いを持ったが、ただの一度も担任が説明のために出てきたことはなかった。

状況が呑み込めていないキューリくんは、この話し合いのために保育園に訪れると、毎回楽しそうに延長保育の部屋へ入ってった。

なのに朝になると「嫌だ嫌だ」と登園を拒む。その理由を速やかに明らかにするには、担任の意見が必要だったと思うが、保育園はどうしても担任をその席に着かせることはしなかったのだ。

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