キューリくんの学校では中間、期末テストが実施され、都度結果通知表が配布される。
結果通知表といっても内容はごくごくシンプルで、平均点と実際の得点とが記されており、後は先生のコメントがあるのみ。
その結果通知表が先日配付された。
キューリくんの学年の場合、国語と算数のみ中間期末テストの対象であり、ずらりと色々な教科が並んでいて比較できるわけではないけれど、それでも国語と算数の2教科だったとしても、今後の参考にはなるような気もする。
その日は主人の会社が休みであり、キューリくんのお迎えなどを一手に引き受けてくれたので、まずは主人が結果通知表を開くことになった。
突然外出先の主人から電話がある。
「国語は平均点にあとちょっと届いてないけど、算数は平均点以上だったよ」
やっぱりな、という感想であった。
国語は学年主任の授業であり、以前にも書いたかもしれないがキューリくんは大分主任を嫌っているので、国語の勉強が嫌い、というより先生が嫌いで授業を聞いていない節があるのだ。
算数は先生が厳しいらしいのだけれど、そもそも得意なので、平均点以上を示しても何も不思議ではなかった。
得意不得意、好き嫌いがこんなにはっきり表れているのも珍しいような気もするが、とにかく結果としてはそう示されていた。
ところで家に帰ってきた時にその通知表を主人から改めて見せてもらったのだけれど、『所見』なる欄があり、学年主任の意見がつらつらと書かれてあった。原文のまま紹介してみよう。
『理解力はありますが、授業への取り組みの姿勢はその日次第です。日によっては私語が止まらなくなったり、周囲に迷惑をかけてしまうことがあるので課題が残ります』
この間主人が主任たちと面接したばかりであるが、書いてあることが誇大表現化しているのには驚いた。
「何も問題がない」という話であったはずだが、一貫性のない正反対に近い意見に聞こえるし、一体どちらの意見が真実なのか、ということで混乱する書き方であった。
思うに主任、キューリくんの算数の成績が思った以上に良かったため、ヒステリーに似た感情が沸き起こり、ついつい書きなぐってしまったのではないか。
冷静さを欠き、感情的な方向へ走ってしまった感が否めない。
主任の頭の中ではキューリくんの成績というのは国語、算数両者共平均点以下の子どもというイメージだったのだろうが、自分の担当教科のみ平均点以下だという事実。
それは「あなたの授業、つまらないですよ」ということをキューリくんが素直に表現してしまったように感じたのかもしれない。
なので上記のようなボロクソな書き方をすることで、主任自身を肯定し、自分の身を守った、もがいた痕跡が伺える。
大人げない、そういう表現が的確かもしれない。
まあ、どんなにいじわるな表現で書かれようと、私はこういう風にしか感じなかった。
「ざまあみろ」
この一言に尽きる。