父親の役割をする母親

野球というと最近ではサッカー人気の陰に隠れてしまい、子どもたちは好んで習い事に組み込まないというのはよく聞く話である。

けれどそうは言ってもやはり未だにサッカーと野球は男子の中では人気が二分するスポーツなのではなかろうか。

キューリくんのクラスでも数名野球を習っているお友だちがいるようだ。

岡田くんもその1人で、彼は野球チームに所属し、毎週土曜日は野球に汗を流しているらしい。勿論マイグローブがあり、これを毎日学校に持ってきている。

そんな岡田くんの影響からかキューリくん、野球に興味津々。特に革のイカついグローブを是非自分も所有したいと考えている。

いつの頃からか何かにつけ野球グローブをねだるようになる。

買ってもらえないと分かると工作の得意なキューリくんなので紙で器用にグローブのようなものを作り、アルミホイルを丸めたものをボールと見なして工夫して遊んでいた。

でもこれはあくまで自分1人で遊ぶもの。キャッチボールはできない。その状況にやはり満足できないのか、キューリくんは再びグローブを買ってくれと繰り返すようになった。

さて我が家は、というより我々夫婦は激しいインドア派であり、とにかくできることなら外には出たくない、という親としてはどうしようもない部類に入る。

とはいうものの、これを細部に分けると、主人は本当に生粋のインドア派。私はというと病気により日光過敏の症状を背負うようになってからのインドア派であり、精神としてはアウトドア派を引きずっている。

なので私としてはキューリくんが外で遊ぶことには基本的には賛成なのだけれど、それをサポートすることができない状態が続いている。

けれどどうにかしてキューリくんにも人並みにスポーツを楽しんでもらいたい。

そういうわけでそれぞれに色々な思いを抱えた我々親子は昨日、硬派な感じのスポーツ用品店へ3人して足を運んだ。

そして主人は沢山悩み、キューリくんは見た目で選んだ結果、2人とも納得のいくグローブと出会えた様子。

今度はこれらを用いてキャッチボールに興じる、ということになるわけだけれど、なんと主人は運動全般が苦手だからか、重い腰を上げようとしない。

せっかくグローブを買ってきたのいうのに、それではキューリくんがあまりにも不憫というものだ。私は意を決し大人用のグローブを掴んでキューリくんを誘った。

「よしキャッチボールしよう、でも家の中で!」

ようするに私は日光過敏なので長時間外にいることができず、その代わりに居間に広いスペースを作り、少し窮屈かもしれないけれど球を投げ合うことができるではないか、と考えたのだ。

キューリくんもこの家の中でボールを投げ合うという案に目を輝かし、早速開始することとなる。

はじめてのキャッチボールの割にはラリーが続き、興奮し楽しそうなキューリくんの陽気な声が居間に響く。

さて少し慣れたところで主人に交代する。やはりメインは父親とのキャッチボールだろうし、私など前座に過ぎない。主人のやる気が出てくるまでの、あくまでもつなぎである。

ところが交代した途端にキューリくんは主人の投球に文句をふりかける。

「お父さんの球取りにくい!」「お父さんつまんない!」「お母さんはもっと上手に投げてくれる!」「お父さん下手くそ!!」滅茶苦茶な言われようである。さすがの主人も顔が悲しそうに曇ってきた。

「お母さん交代して」キューリくんからの指名が入る。

結局は寝る間際まで相手をしたのは私であり、主人は相変わらず運動に関しては消極的なようで自分からキューリくんを誘おうとする様子がない。

仕方ない。私が父親の役割をしなくてはならないんだ、そう腹をくくり、老骨に鞭打ちどちらの方向に飛んでくるか読みにくいキューリくんのボールに付き合ったのである。

今はまだワンバウンドの球をキャッチしあって楽しんでいるけれど、この勢いではすぐにノーバンでやり合うことができるようになるので、そうなると家の中では無理である。

その時こそは主人に登場してもらいたいものだけれど、あまり望みはない。

そんな新たな悩みを抱えつつ、今日もまた私は父親役をすることになるだろう。

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