理科の授業はじまる

キューリくんの学校では2年生から理科の授業がはじまる。

そこで配布されたのが『自然観察ノート』なるものだ。

毎日の生活の中で見つけた自然に関するレポートっぽいものを、絵を添えて(絵がメインなのかもしれない)先生に提出するのだ。

キューリくん、自然観察ノートをワキにかかえて、ウキウキしている。

「キューリくん、何しているの?」

「これからこのノートにお絵かきするの」

2年生らしからぬタッチの絵をキューリくんは描くし(絵と工作と体育は大の得意)、それにいつもは裏紙にしか絵を描かせてもらっていないので、そりゃあ今からこのノートに沢山絵を描けるともなればワクワクであろう。

「キューリくん。これは理科で使うノートだから、自分の好きな絵を描いてはダメなんだよ」

「えーーー!」

いきなりモードはブーたれにシフトする。

「じゃあ何だったら描いていいんだよ!」

切れモード、ゲイジツカのキューリくん。

「これは、キューリくんが普段生活していて、気になったり観察した自然を書き留めておくノートなんだって」

「しぜんて何?家の中にある?」

「家の中か…ちょっと難しいな。あっ人間も一応自然の産物だし、お父さん描いてみたらどう?」

「わかった」

筆を構えるキューリくん。

主人、モデルになる気がないのか、お構いなしにご飯を食べ続ける。

「あー!お父さん動くから描きにくい」

そりゃそうだよね。

それでもどうしても何かをこの観察ノートに書きたい模様。

「お母さん。今日学校で見かけた葉っぱ描いてもいい?」

「今観察しながらじゃなくて?」

「そう。でも僕の頭の中でちゃんと覚えているからさ」

「うーん、本当は観察しながらじゃないとダメなんだけどね…」

「お願い!」

「じゃあいいよ。描いてごらん」

所詮2年生が提出するノートだ。

大人のクオリティを求められているわけでもないだろう。

おそらく学校側のねらいとしては、何かをじっと見つめ、そして感じたことを書き留めておく習慣を養うために生徒に課しているというところなのだろうし。

まあ2枚目の観察ノートから真面目にやればいいではないか、と大らかに考えることにした。

「お母さん、できたよ!」

私が歯磨きに洗面所へ立っている間に仕上げたようだ。どれどれ。

そこには観察ノートというより、芸術的でデザイン的に優れた構図で描かれた葉っぱと、それを指さす手が描かれていた。うん、嫌いじゃない。結構好きだな『絵』としては。

文字部分。

『せんのところがこくなっていました。ぐるぐるしたえだについていました。』

オール平仮名か。線ていうのは葉脈のことだろうな。絵とは対照的につたない日本語である。

まあとにかく構図のカッコよさに、私は全てを良しとした。というのが一昨日の出来事。

今朝、何となく観察ノートを開き改めて眺めてみた。

手の指が6本ある設定じゃないか!

確かに何か違和感のようなものを絵に感じていたのだけれど、これだったか。

手の部分、描き直してもらわなければ。

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