あとは終業式を待つばかり。キューリくんは暇なので学童で行くという遠足に昨日は参加させた。
行先は大手町にある読売新聞社。ああそういえば私が小学校中学年の時に確か社会科見学で訪れたのを覚えている。そちらへ低学年のキューリくんがはやくも伺う、というわけである。
楽しく過ごせるのであろうか。
などと心配をしたのは無駄だったようで、キューリくんは手に大きな新聞らしきものを大事そうに抱えて帰ってきた。
私が見学した時は確か自分が生まれた日の新聞をもらったのだけれど、キューリくんはどうだったのだろうか。
「新聞作ったよ!」
見るとところどころ手書きで書かれた部分がある。
「ぼくが記事を書いたの」
本当だ。鉛筆で横書きに書かれた独自の部分。
どうやら好きな記事を切り抜いて、それに対する記事を書く、という作業を楽しんできたようだ。
「お母さん、新聞を書く人になるための試験て難しい?」
真剣な表情で聞いてくるキューリくん。
「そうだね。文章を書くお仕事だから、頭が良くなければできないと思うよ」
「頭がいいって勉強ができないといけないってこと?」
「勿論それもあるけれど、それだけじゃなくて、本も沢山読んだ方がいいだろうし、運動もね、頑張っていれば、スポーツの記事を書くときなんかに必ず役立つはずだよ」
「ふーん、そうなんだ…」
深く考えている様子。
「ぼく新聞書く人になりたい」
「いいじゃない。応援するよ」
「よーし、今日ぼくが書いた記事は、将来ぼくの子どもに見せてあげるんだ!」
そういうとキューリくんは描いた絵を保管する場所にその新聞記事ををそっと置いていた。
◇
そういえば、昨日キューリくんが書いて持って帰ってきた新聞記事、内容を読んでいなかったことに気付いた今朝。
早速拝読させてもらうこととする。
何やらサッカーワールドカップについて書かれているようだった。
内容はこんな風。
サッカーワールドカップでフランスがゆうしょうしたのは20年ぶりで、ぼくはびっくりしました。
けどまえからフランスをおうえんしていました。フラんすがゆうしょうしてよかったです。フランスのサッカーせんしゅはがんばったとおもいます。フランスはすごいとおもいます。
シュートをたくさん入れたんだとおもいます。
ざんねんながらこのしあいは見ませんでした。けどかったということをききました。よかったです。
一方でこんな小さな記事も。
ベルギーをまえからおうえんしていたので、ベルギーがかってよかったです。
しあいのけっかはベルギーが2てんでブラジルが1てんでした。
いったいどこを応援していたのかがさっぱり分からない。