まあ何と言いますか。ご近所問題が事の発端である。
お隣に可愛らしい女の子が住んでいるのだが、この子が先々週頻繁に家の庭に遊びに来ていたのだった。
まだ未就学児なので、砂遊びや泥遊びが好きなのは分かる。
分かるんだがしかし、家の庭に来ては地面をほじくり返し、そうして池を作って遊んだりして楽しんで帰って行くのだ。
その女の子はそりゃあ楽しいだろう。けれどこちらとしては大迷惑である。
家の庭は元々何も植えてなかったので公園に見立てて遊んでしまったのかもしれない。
そして一番厄介なのは、親が外国人だということだ。
注意しても、日本の常識が彼らに通用するとは限らないのだ。
そこで苦肉の策、老骨に鞭打って庭にキレイな花壇を作るという、無言で敵と戦う作戦に出ることに家族会議で決定。
そうすればいくら何でも(ここはほじっちゃダメなんだな)と気付くだろうと、そう踏んだわけだった。
さてゴールデンウィーク。
キューリくんは水泳教室の選手コースに所属しているために練習はハード、故に休みだろうと構わず水泳特訓が毎日のようにある。
当然大型連休も練習練習で、どこにも出掛ける予定がない。
そこで水泳終わり、主人とキューリくんで花壇に必要なものをホームセンターに買出しに行き、敵の動きを封じ込める作戦を練り上げる。
庭にはまず、12粒のタネを均等に並べてヒマワリ畑を作ることにした。
これはキューリくんが元々学校の先生からもらってきたヒマワリのタネを土に埋めたところ、10日程で芽が出たことに気を良くして、「それならば、畑にしよう」という案をブッ込んできたものだ。即採用。
次に、細長いプランターにインパチェンスというお花のタネを蒔く。
この花は初心者でも育てやすいということで選んだタネだったが、今は仮のプランターで芽が出るところを待っている。芽が出次第、プランターに移し替えるという、面倒臭さ。本当に初心者向けなのか。
そのインパチェンスは4つのプランターに植え替えて、これらは東西南北にそれぞれ配置し、成長の仕方を比べてみるという、理科の実験的なことをさせようとしているのは表向きで、これはお花で作るバリケードである。
最後、このインパチェンスに囲まれた部分の空いた場所に、コスモスを咲かせる計画だ。
写真見取り図になる。
お花で戦うって、家の庭が何か美しさを武器に世渡りする女のようで、カッコイイ武装の仕方だなあと、家族は今のところ満足している。
けどまだ芽が出ていないし、ということは小さな子には目視できないから、まーた庭を荒らされるかもしれない…うーん。
ゴールデンウィーク明け、どうなることやら(敵は家族旅行で留守にしている模様)。