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登校拒否再発

昨日の朝、制服を着替えるところまではよかった。全て順調のように思えたのだけれど。

突然「学校へ行きたくないな」と始まってしまった。

こういう場合、無理やり力づくで学校まで引っ張っていっても、結局学校でトラブルを起こすだけだったりするので、行きたくない理由を丁寧に聞くことにした。

「ミホちゃんがいじわるを言ってくる」「ルイくんにいじわるを言われる」。

これはいつものこと。少し意地悪なお友だちがいるらしいのは前から聞かされている。

もう一つ新しい情報として担任から「お前なんか公立に行っても通用しない」のような暴言を吐かれた、ということである。

キューリくんは2年生なので、当然先生の言葉の意味が分かるのだろう。かなりショックであったようだ。

そんな言葉の暴力を子どもに対してふるう教師がいるのかと、耳を疑いたくもなるが、今までも疑問に思う発言をしてきた担任なので、大方キューリくんの訴えていることは正解なのであろうし、さしてびっくりもしなかった。

「別に無理して学校へ行くことないよ」

「無理してでも学校へ行かないと、お金持ちになれない」

前日の夜、勉強を頑張らないと、お金持ちにはなれないよという話をした影響なのか。

心は学校を拒否しているのに無理矢理行こうと頑張るキューリくん。

玄関で足が止まってしまう。

玄関の扉を開け、外に出ることができないでいた。

「もし、学校へ行かないのなら、美術館へ行く?」

自然な流れの中で誘ってみる。キューリくんの目の色がくるりと変わった。

「行く行く!鉄道博物館?」

「違うよ。国立近代美術館」

「こくりつきんだいびじゅつかん?」

「そうだよ。そこにはね、沢山の面白い絵があるからさ、一緒に行ってみる?」

「行ってみたい!でも…」

「でも?」

「一日何もなければいいのにな。時間が決まっているのは嫌だな」

「スイミングお休みにする?」

無言で頷くキューリくん。

こうして何も予定がないまっさらな状態でキューリくんと私は美術館へ向かう。

近所で、電車の中で、お店で、キューリくんが何故私服を着ておでかけしているのかと問われるという場面もあったけれど、その度に「創立記念日です」で押し通し切り抜けた。

ついに美術館入り口へと立つ。

入り口脇には過去を封じ込めたような大きなオブジェがあった。

キューリくんはいきなり作品と出会ってしまったのだろう。

なかなかその場を立ち去ろうとはせずに、ずっと20分も30分も眺めまわしていた。

制約がないからこそできる贅沢な時間の使い方である。

帰り際にもまた30分くらい同じ作品を楽しんでいたので、こうして大好きな作品に出会えたということだけでも、意味のある一日ではなかったのではないか。

と、親としては理由付けがしたいだけかもしれないけれど。

◇

おはようキューリくん。

今日は学校どうする?

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