『グレーゾーン、WISC‐Ⅳを受ける その2』でも記述したと思うが、女子医大の場合は結果が持ち帰れない。
よって先生が説明する間に検査結果を盗み見てメモし、持ち帰るしかなかった。
そういう事情からもあり、キューリくんの結果は全て覚えているわけでなく、一部をメモし損なってしまったが、以下に示そうと思う。
結果は『言語理解』『知覚推理』『作業記憶』『処理速度』の4領域の平均点がいわゆる知能として算出される数値になる。
参考までに以下に表を示す。
FSIQ | 分類 | 理論上の割合 |
130以上 | 非常に高い | 2.2% |
120~129 | 高い | 6.7% |
110~119 | 平均の上 | 16.1% |
90~109 | 平均 | 50.0% |
80~89 | 平均の下 | 16.1% |
70~79 | 低い(境界知能) | 6.7% |
69以下 | 非常に低い | 2.2% |
※『子どもの発達を支える~発達.net』より引用
51~70 | 軽度知的障害 |
36~50 | 中度知的障害 |
21~35 | 重度知的障害 |
20以下 | 最重度知的障害 |
※『厚生労働省 知的障害児(者)基礎調査:調査の結果』より引用
キューリくんの場合、いわゆるIQというものは『115』、4つの領域中『言語理解』が『123』、『処理速度』が『88』、他の2項目についてはメモを取り損ねてしまった(まさか結果がもらえないものだとは知らなかったので)。
ここから読み取れることとしては、キューリくんのIQは115なので、平均の上位に位置することとなる。
ところが4領域に細分した状態で結果を見てみると、『言語理解』と『処理速度』では35もの差があり、この差がキューリくんに問題を抱かせている理由なのではないか、ということが読み取れる。
また『言語理解』の領域から見て取れることとしては、キューリくんは「目で見て」判断するより「耳で聞いて」判断することに優れている、という先生の評価だった。
『処理速度』においては、課題をのんびりやってしまったのかもしれないし、あまり問題を感じないと先生は思ったようだ。
けれど近所の総合病院の発達外来の先生と同様、女子医大の先生にも「少し落ち着きがないように思いますね」という診断をくだされた。
「問題を感じるようなら、また受診してください」と締めくくられる。
と、一応をもって終了したキューリくんの発達外来通いのように思えたのだけれど、小学1年生になって問題が起こったのだった。